高齢者の介護の倫理
国家公務員共済組合連合会 広島記念病院 顧問
老人保健介護施設 記念寿 施設長
中井 志郎
高度急性期病院や急性期病院で、急性期疾病を患った高齢の患者さんが、日常生活機能を取り戻す為の過程には、急性期病院の地域包括ケア病棟か、回復期病院の回復期病床でリハビリをして、機能回復を得、在宅に帰来するか、老健施設を経由して日常生活機能の能力をリハビリで取り戻し、さらに在宅訪問リハを取り入れるしかない状況です。
一方、慢性疾病を抱え、自立できてない、高齢者の看護には日常生活機能を維持する為のリハを老健施設へ入所やショートステイ、デイケアで継続していく状態です。
一方、核家族化が進み、さらに独居の高齢者が増える中介護を在宅で継続することはさらに困難な状況です。
そんな中で、介護に於ける倫理問題は、国民の中で一定のコンセンサスを得ておく必要があります。又、国として法律上で明らかにしておく必要があります。
倫理問題として、
- Ⅰ)介護される本人がどういう状況での延命を希望するのか、又家族の希望に従うのか
- Ⅱ)介護のリハビリの目標設定は本人の希望に置くのか、家族の希望に置くのか
- Ⅲ)胃瘻(経腸栄養)造設は、静脈栄養路作成に対しての条件は
- Ⅳ)排泄の自立の問題
- Ⅴ)高齢者虐待防止について
- Ⅵ)認知症疾患の起こした損害賠償の責任問題は誰にあるのか、監督権のある家族なのか、最終的には国が負うべきなのか
等について問題提起を致します。
国家公務員共済組合連合会 広島記念病院
http://www.kkrhiroshimakinen-hp.org/
国家公務員共済組合連合会 老人保健介護施設 記念寿
http://www.kkrkinenju.jp/